ジャンル|文芸・イラスト

小説の小説

似鳥鶏 (KADOKAWA)

装画はあらゐけいいちさん。

「小説」って、なんだろう?
伏字だらけの小説は「小説」なのか? 探偵が語る「真相」は本当に正しいのか?
「小説」の本質に鋭く切り込む、超実験的エンターテインメント。

初めに「カバー裏に短編を仕込み、袖部分を開いたときと折ったときで内容が変わる、という仕掛けをしたい」というアイディアをいただき、デザインの検討をスタート。このアイディアを実現しつつ、ほかにも紙の本でしか実現できない遊びをさまざまにを仕込んだ装幀を目指すことをご提案しました。
カバーの下部を折り曲げると帯が現れる仕掛けを施し、似鳥さんにお願いして袖だけでなく帯裏に当たる部分にも小説を仕込んで、折り方次第でさまざまな読み味を楽しんでいただけるようにしました。
自動的に装画の面積も広がったので、折り曲げると隠れる部分にメタな仕掛けも。いったい何が描かれているのかは、ぜひ手に取って確認してみてください。
本文フォーマットの作成も担当。いつもの似鳥作品同様注釈も読み応え抜群ですが、「メタフィクション」である本作には、ほかにもさまざまな驚きが仕込まれています。読みながら驚いていただきたいので詳細は控えますが、ぜひ衝撃を感じていただきたいです。