装画はNaganeo/さん。
もしかしたら、彼女は私だったのかもしれない──。
バブル期世代の女性ホームレスが、氷河期世代の中年男に殺害された。この事件は本当に「時代を象徴する悲劇」なのか。「女」という存在と現代の病理に切り込む、著者入魂の勝負作。
作品の内容から「象徴としての女性(=さっちゃん)」をメインモチーフに据えることを提案し、Naganeo/さんの作品を借用することに。あえて顔の大半を隠した絵を使うことで、さっちゃんの実像のわからなさを表現しました。
顔の上に「死」の文字を重ねる大胆なレイアウトが採用に。「勝負作」であることを意識して、インパクトのあるデザインを目指しました。
表紙は、あえて黒い紙にニスで印刷し、暗がりにほのかに文字と猫が浮かび上がる仕上がりに。
別丁扉や、本文付き物のレイアウトも担当。公園のベンチや猫など、事件に関係するモチーフをちりばめています。
ジャンル|イラスト・ミステリー・サスペンス