
塾経営者が殺害されるが、被疑者となった元教え子の足取りは二年経っても掴めない。殺人犯を匿う女、窓際に追いやられながら捜査を続ける刑事、そして、父親から虐待を受けている少年。それぞれの守りたいものが絡み合い、事態は思いもよらぬ展開を迎える。日本推理作家協会賞受賞作。
単行本に続いて装幀を担当。文庫ではビジュアルを変更することも検討しましたが、最終的に単行本を踏襲する形のデザインが採用となりました。朝焼けの中まっすぐ伸びる道路は、希望と切なさを同時に感じさせます。

koichi sakano,welle design 2012