
霧の夜、資産家の令嬢と取り違えられ、その友人が誘拐された。同日、ある学校では学院長の屍体が発見される。二つの事件は凶器を介して繋がるが、その間には奇妙な二重化とずれが生じており……。
矢吹駆シリーズ、待望の長編刊行!
「霧」「誘拐」をキーワードに、ビジュアルを構成。パリの街並みを覆う霧の中に、読者も誘い込まれるような装幀となりました。
一方、カバーを剥がした表紙では霧の中を進んだ先にある闇(夜)の世界が広がっています。物語への没入感を助長するデザインを目指しました。
タイトルにラインを絡ませるデザインは、『青銅の悲劇』以降講談社の笠井作品に共通させた特徴となっています。
霧を想起させるマットな銀箔を採用し、大作感溢れる仕上がりに。
目次や扉のデザイン、見取り図の作成も担当しています。本文でも「夜と霧」を意識したデザインとしました。


















