ジャンル|文芸・イラスト

おわりのそこみえ

図野象 (河出書房新社)

装画は小林ランさん。

生きててもなんにも楽しくないのに、どうしてとりあえず生きなきゃいけないの?
買い物依存&性依存、借金まみれのフリーター・美帆。たった一人の友人の死をきっかけに、破滅への道を転がり始めた美帆の運命は──?

「主人公の部屋=彼女の世界」と設定し、部屋を描くことで主人公の「まともじゃなさ」を表現できないかと模索。主人公が買っただけで満足してしまったもので溢れた部屋を、小林ランさんにキュートかつ毒っけをもって描き出していただきました。特色の蛍光ピンクを使い、中央のうさぎのぬいぐるみに視線が集まるような演出を。
タイトルの可読性にもこだわり、フォントの選び方や文字の大きさ、シャドウの付け方など、何度も調整を重ねました。
一方で帯のレイアウトは、文藝賞優秀作であることも意識して、ある程度格調高いものに。カバーとは完全に切り分けたデザインとして、ネームをしっかり読ませるものとしました。
別丁扉にもうさぎのビジュアルを採用。一転し、本扉はシックなデザインでまとめました。