装画はおとないちあきさん。
西澤さんのこれまでの読者はもちろん、若い読者にも手に取ってもらえるような、ちょっとクールな印象のカバーにしたいというオーダー。青春小説ながらドライでビターな一面もある話なので、ラノベには見えないようキャラを全面に押し出すことは控え、作品の舞台であるブックカフェ・ブックステアリングの全体像を描いていただきました。
ブックステアリング名物のドーナツをぜひ入れてください！とリクエストしたところ、本を広げた中にあるミニチュアの世界のように店内の様子を描いていただきました。そこに大きなドーナツやコーヒーカップがあるという不思議な空間ですが、両者が違和感なく馴染んでいます。
帯にタイトルを置くことを前提に長帯とし、別描きで青空をリクエスト。空が地面に写り込むような見え方が、こちらも不思議な印象を醸し出しています。タイトルが含む寂しさと希望を出せたら、と考え、このようなレイアウトにしました。
章扉には連載時におとないさんに描いていただいた挿絵を使用。目次や奥付にもイラストを使わせていただき、目にもたのしい一冊となりました。