ジャンル|文芸・イラスト・恋愛

それでも、生きてゆく

坂元裕二 (河出書房新社)

装画は大白小蟹さん。

14歳の夏友人に妹を殺された男と、兄が殺人犯になったせいで名や住む場所を変えざるを得なくなった女。15年後、ともに事件に向き合ううち、二人は互いに惹かれあっていくが──。

殺人事件の被害者家族と加害者家族が主人公となった名作ドラマのシナリオブック。
坂元さんから「さりげない、控えめな感じ。手作り感、ハンディさ。かわいらしさ」というキーワードをいただき、まずは造本プランを検討。カバーには透ける紙(トレーシングペーパー)を採用し、表紙と重ねると装画の見え方が変化するギミックを採用。
装画は本表紙に印刷し、カバーには白オペークを二度刷り。重ねると、まるでくもった窓の一部をふき取ったような効果が生まれ、絵の全体像は隠れることに。
装画では物語の数年後に久しぶりに再会した主人公二人の姿を見せています。ドラマの一話で二人がファミレスで話すシーンもあるので、そのオマージュ的な意味合いも。
目次や扉など、本文付き物のデザインも担当。目次には装画の要素を使わせていただき、物語の入り口として読者を迎え入れるような印象のデザインとなりました。