装画は西村ツチカさん。
キーワードは「不穏さ」。エンタメと純文の間に位置するような装幀にしたいというオーダー。
結婚・出産など「愛」が国に管理される近未来が舞台。西村さんには、人物+情景を描いていただけるようご依頼し、構図などはすべてお任せしました。顔のない妊婦が無機質な街のY字路に座り込む姿はどこか異様で、たいへんに示唆的。街や世界に馴染めない、周囲から浮いた違和感・孤独感も感じられます。
テーマカラーは「赤」ということだったので、それ以外の色はなるべく排し、「赤い本」という印象になるように。スピンやはなぎれも赤をセレクト。