ジャンル|写真/コラージュ・タイポグラフィ・SF・ファンタジー

エレクトス・ウイルス 上

グザヴィエ・ミュレール 著/伊藤直子 訳 (竹書房)

生物を「退化」させるウイルスが全世界で流行する様子を描きバイオSF巨篇。
装幀では、ヒトがサルに退化していく様子を見せたいというオーダー。どう表現するかを検討した結果、ヒトとサルの姿をウイルスのイメージを持たせた文字でつなぐことに。ヒトから文字(=知性・記憶)がこぼれて退化していく、と捉えることもできます。大きく配置した「ERECTUS」の文字が下巻に行くにつれて崩壊していくのも象徴的。実は邦題を囲う短冊も下巻だけが崩壊しています。あえて色味を抑えた中、赤がピリッと効いた装幀に。