装画は佳嶋さん。
覚えている? オルレアンから消えた女の事を──。
「黒髪のジャンヌダルク」を演じることになったオペラ歌手・七音美。フランスで彼女を待っていたのは、美しい黒髪を切り落とす仮面の殺人鬼だった。
ジャンヌダルクとマスクの女、凶器の鋏に火刑の炎といった、作中重要なモチーフを組み合わせた構図は、佳嶋さんのアイディア。
マスクの女が項垂れ倒れ込む様は、果たして順当に死と捉えていいのか、はたまた復讐のための蘇りなのか。一枚の装画の中に、さまざまなドラマを込めていただきました。
装画の迫力を最大限活かすべく、タイトルは太めの明朝を白抜きとして、帯まで横断する形で配置。暗めのトーンの中、タイトルが浮き立っています。
表紙は一転し、白をベースに。ジャンヌダルクを思わせる百合の紋章のオーナメントが神々しく輝き、カバーと表紙で正邪の印象がくるりと反転します。
別丁扉や本扉・目次といった本文付き物のデザインも担当。細かなところまでこだわってデザインを進めました。
ジャンル|イラスト・ミステリー・サスペンス