装画はTANAKA AZUSAさん。
ジュリアンは私で、私はジュリアンだった──。
小説史に名声と悪名を刻んだ“華麗なる背徳者”の誰も知らない人生の軌跡と驚くべき真実が記された、最初で最後の回想録。
装画で描いていただいたのは、若き日のジュリアンの姿。ポージングと配色のインパクトが強烈。
外国の本を想起させる天アンカットの仮フランス装を採用したこともあり、デザインは翻訳作品をイメージして、端正かつ美しいレイアウトでまとめました。
帯は長帯として、いただいた推薦文をしっかりと見せる形に。そんな中で、潔いボディコピーが最も引き立つようなレイアウトとしています。
表紙にはあえて絵を入れず、文字のみのしっとりした上品なデザインに。
別丁扉や、本文付き物のレイアウト、本文フォーマットの作成も担当。本文でも奇を衒ったことはせず、淡々と美しい本になることを目指しました。外国文学の香り漂う一冊になったと思います。
ジャンル|文芸・イラスト