装画は鈴木康士さん。
文庫最新刊『ミステリークロック』『コロッサスの鉤爪』の刊行に合わせ、ドラマ化もされた人気作「防犯探偵・榎本シリーズ」の既刊文庫装幀を刷新。
シリーズ感強化のため、最初にフォーマットを確定。装画は各巻ごとに別のイラストレーターさんにご依頼することを前提に、構図もあえて全巻で共通のものに。「登場人物1人が紙面の中央にいる」様子を個性豊かに描いていただきました。実は人物の大まかな位置と大きさも揃えております。
各巻ごとにキーカラーを設定することで、印象が近くなりすぎることも回避。『ミステリークロック』のテーマカラーは赤です。
単行本『ミステリークロック』を文庫化に際して『ミステリークロック』『コロッサスの鉤爪』に分冊。そうした事情から、この2冊は緩やかに対をなす構図を目指すことに。それぞれ、整然とモチーフが林立しています。鈴木さんのアイディアで、2冊の間で人物間でやりとりがありそうに見せるため、窓を描いていただきました。2人の動作も、まるで会話をしているようです。
『ミステリークロック』は、時計や数字のイメージを中心に画面を構成していただきました。