八犬伝 上 山田風太郎傑作選 江戸篇 山田風太郎 (河出書房新社) 装画は鈴木康士さん。 『南総里見八犬伝』の「虚の世界」と、その作者・馬琴が生きる「実の世界」。鬼才・山田風太郎が、二つの世界の交錯を描いた傑作伝奇ロマン。 上下巻に「虚」の伏姫と「実」の馬琴を振り分け、背後に八犬士のシルエットを並べた大胆な構成は鈴木さんのアイディア。痣が牡丹の形になっていたり、上下巻が並ぶことで宝珠が現れたりと、細かな部分まで見所十分。装画を見ているだけでワクワクします。