若い書き手による王道ながら新しい警察小説という雰囲気を装幀で出したい、というオーダー。黒を基調に、作中舞台となる新宿のネオンを使う、というアイディアをいただきました。
当初は、ネオンを印象的に用いた写真をカバーに使うことを検討していましたが、「叛徒=裏切り者」に焦点を当て、プランを練り直すことに。「搦め捕られたネオンの糸から抜け出すため、相手を謀ろうとする白黒の烏」という案が採用となりました。
このネオンのラインワークは、下村さんの前作である『闇に香る嘘』の光の軌跡と類似しており、下村作品に共通したエレメントとして統一感を演出しています。合わせてデザインを担当したPOPをご覧いただくと、意図が伝わりやすいかもしれません。
ジャンル|ミステリー・サスペンス・写真/コラージュ・警察