ジャンル|文芸・イラスト・恋愛

嘘つきのための辞書

エリー・ウィリアムズ 著/三辺律子 訳 (河出書房新社)

装画はトキヲハローさん。

この辞書、『妄想狂の目録』って気がする
19世紀の辞書編纂者・ウィンスワースは、百科辞書に自分が作った虚構の項目マウントウィーゼルを紛れ込ませた。
21世紀の辞書編纂者・マロリーは、辞書の中からマウントウィーゼルを探し出すために格闘していた。
辞書とマウントウィーゼルを通じて重なり合う、違う時代を生きる二人の運命は──。

作品の持つユーモアと知的な雰囲気が同居する装幀を目指すことに。同じ部屋で仕事をする主人公二人ですが、彩度を変えることで過去と現代が重なり合う物語であることを表現。卓上の小物などにも時代感が出ており、隅々まで楽しい装画を仕上げていただきました。
デザイン的には、周囲をフレーミングしてイラストのサイズを絞り、タイトルとの共存を図った案が採用に。タイトルの色はあえて黒とし、ストイックな印象でまとめました。
帯のレイアウトも、装画の画面構成を意識したものに。
本文フォーマットの作成、奥付等付き物デザインも担当しています。装画の要素を使わせていただき、キュートな物語の締めとなりました。