ジャンル|文芸・イラスト・ミステリー・サスペンス

奇縁七景

乾ルカ (光文社)

装画は谷川千佳さん。
切り口の変わった七つの短編からなる短編集。その印象を出しつつもマニアックにはなりすぎない装幀にしたいというオーダー。谷川千佳さんのアイディアに溢れる絵を拝見して装画をご依頼し、何点かラフをご提案いただいた中から印象的だった二案を組み合わせて、カバーと長帯をうまく使った仕掛けを施しました。
帯には匿名性を表して花束で顔を隠した少女を、カバーには花の隙間から覗く少女の顔を。瞳を中心に浮かぶ星座のような七つの光は、それぞれの物語を表しています。
背景色は最後まで黒か白かで悩みましたが、レイアウトをしてみた結果、白の方が美しく、タイトルとのメリハリも効いたため、こちらが採用となりました。
遊び心満載の、美しくかつ不思議な一冊です。