ジャンル|文芸・イラスト・時代

女殺油地獄

桜庭一樹 (河出書房新社)

装画はsekudaさん。

色と金に溺れ、周囲に迷惑と心配をかけてばかりの放蕩息子・与兵衛。追い詰められた男が一線を超え、罪を犯す様を、鮮やかな筆致で描き出した傑作新訳。

古典原作ながら「殺人事件」という要素があるので、ややミステリ・サスペンスチックに主人公の与兵衛をメインモチーフにしたい、というオーダー。とっつきづらさを感じさせないよう現代的な人物像とすべく、sekudaさんに装画をご依頼。殺人を犯す寸前、追い詰められ、罪の淵で揺れて暗く輝く青年の顔を印象的に描いていただきました。
若い世代にも届くよう、タイトルや帯にはあえてポップな書体を採用。迫力ある装画とあいまって、おどろおどろしさと匂い立つような情念が感じられる仕上がりに。