装画は中村一般さん。
どんなに科学が発達しても、科学で説明できないことはある。
学芸大学駅にある小さな古書店・野沢書店。常連の馬場は、店主の野沢や娘の玲子と共に、古書にまつわるいくつかの不思議な事件に巻き込まれ……。
書店(古書店)の物語であることが伝わる装幀にしたい、というオーダー。作品から漂う優しさ・人情み、少し昔の物語であることを感じられるレトロ感をうまく表現していただけそうなイラストレーターさんを検討し、中村一般さんにご依頼しました。
アプローチの違うラフをいくつかご提案いただいた中から、古書店特有の黴びた匂いさえ漂ってきそうな店頭を描いた案をセレクト。夕焼けの色調にはどこかノスタルジーも感じられます。
デザインでは、タイトルの強度とイラストの視認性を両立させることを心がけました。
目次や章扉など、本文付き物のデザインも担当。シンプルに文字と線での構成としましたが(原稿用紙の升目を想起させます)、各章ごとにちょっと仕掛けがあり、くすりと楽しめるデザインになっています。
ジャンル|イラスト・ミステリー・サスペンス