1963年、黒澤明が東京五輪公式記録映画の監督を降板した。映画好きのヤクザ・稀郎は、その後任に組の息のかかった男をねじ込んで興行界への足掛かりを作ろうとするが……。
単行本に続いて装幀を担当。文庫ではガラリと印象を変え、写真装幀とすることに。
1960年代の東京の街並みに、映画を想起させるフィルムと主人公らしきシルエットを重ねた、正統派のビジュアルが採用。
色味をモノクロ・セピアでまとめ、文字の一部をかすれさせたりすることで、当時の時代感とノワール感を並立させることを目指しました。
帯は黒×赤の組み合わせで、毒々しさもプラス。