ジャンル|イラスト・SF・ファンタジー

推しはまだ生きているか

人間六度 (集英社)

装画は中辻作太朗さん。

荒廃した東京で「推し」の行方を探す少女、謎の生命体に寄生され婚活で無双する女、死にたい少女を拾った最強の人間兵器……。ディストピアに暮らす人々の愛と希望、祈りを描く、SF短編集。

ジャンル的にはSF作品ですが、SFテイストに振り切りすぎず、作品の持つ現代性に焦点を当てるアプローチを模索したい、というオーダー。表題作にビジュアルイメージを寄せる方針で検討し、荒廃した東京と二人の少女の組み合わせを描いていただくことに。作品に通底する「実験都市」のテイストも滲んでいます。
表題作のイメージを反映し、青春感とある種のポジティブさを意識した書体セレクトとデザイン処理。ディストピア都市が舞台ではありますが、作品のメッセージである「それでも生きていくこと」への祈りが伝わるデザインを目指しました。
目次や扉など、本文付き物のデザインも担当。カバーデザインを本文にも適用しました。