ジャンル|ミステリー・サスペンス・タイポグラフィ

文庫版「巷説百物語」シリーズ 特装版BOXセット

京極夏彦 (KADOKAWA)

京極夏彦さんの「巷説百物語」シリーズの完結を記念した、シリーズの全7冊と、シリーズのモチーフとなった江戸時代の妖怪本「絵本百物語」を京極さんが現代語訳した『絵本百物語』(直筆サイン入り)がセットになった特装版BOX。

「巷説百物語」シリーズ全7冊と物語のルーツである『絵本百物語』を特製BOXに収めた、まさに「決定版」。文庫版の新装幀作成時の経験をベースに「『巷説百物語』シリーズの特装版はどうあるべきか」をじっくりと考え抜いた末、作品の壮大で緻密な世界観をそのまま函や本の「姿」として描き出すことに。
江戸から明治へと時代が移り変わっていく長い期間の間に起きた出来事が、時計の歯車のように正確に絡み合いながら進んでいく物語の構造。その精巧な仕組みを手に取れる形へと昇華させ、装幀が作品の一部として機能するようなデザインを目指しました。
この設計の根底にあるのは、京極さんの執筆スタイルに対する圧倒的な敬意です。物語を構成する文字は原稿用紙の升目(グリッド)の然るべき位置に打ち込まれ、連なる文章の群は巧妙に繋がりあい(ブリッジ)、そしてそれらが層(レイヤー)を織り成すように複雑に絡みあっている。今回の装幀では、その深淵な構造を「見える形」にするために心血を注ぎました。
漆黒の紙は「闇」を、銀のインクは「明」を表す。そこに重なり見え隠れする妖怪たち。さらに、表紙全体に設置された格子模様の上に文字を定着させることで、本そのものを物語の「縮図」としています。
作中に登場する又市の御札を再現し、BOXに封入。こちらは京極先生によるデザインです。