ジャンル|ミステリー・サスペンス・造形物

書楼弔堂 破暁

京極夏彦 (集英社)

ドールハウス製作は遠藤大樹さん。
弔堂をジオラマで製作したものを装幀に使いたいというオーダー。ドールハウスの製作などで活躍されている遠藤さんに、「弔」の文字がかかる入り口付近の様子をお作りいただきました。シリーズ1作目ということで、玄関という最初の「顔」になる部分を作っていただいた形です。原稿をお読みいただいた印象から精緻なイメージ図とさまざまなアイディアを出していただき、話し合いながら外観の細部を詰めていきました。ちなみにすだれにかかる「弔」の文字は京極先生の直筆書き下ろし。
撮影にも立ち合い、さまざまな角度からの写真をおさえてもらいましたが、正面からの絵の強さが決め手となりこちらの案が採用に。フチやタイトルの一部には「破暁(夜明け)」のイメージで、明るく白んだ色味をセレクト。
口絵にもドールハウスの写真を使わせていただいています。玄関脇の木に密かに止まっている小鳥。写真には写っていない細部まで作り込まれたドールハウスは、神保町の三省堂本店にて飾られているそうです。(2016年12月28日現在)