「生と死」という重いテーマを扱いつつも、エンタメ感のある一冊。その両方をうまく装幀に反映できるよう心がけました。
いくつかラフをお出しした中から、主人公でもある「脳」をモチーフとして使用することを最初に確定。そこからデザインを詰めていきました。「脳の中に押し込められた人格」というイメージで、脳内に漂う男性像を。欧文の配置も含め「浮遊感」は重視しています。タイトルや帯にあえて赤などの強い色は使わず、白と青系統でまとめたことで、小説全体に漂う静寂感も担保されました。
koichi sakano,welle design 2012