ジャンル|ミステリー・サスペンス・タイポグラフィ

絡新婦の理 愛蔵版

京極夏彦 (講談社)

名門女学院で起きた不祥事と、「目潰し魔」による連続殺人事件。2つの事件を追う者たちはそれぞれ房総の富豪・織作家に行き着くが、そこで新たな悲劇の幕が開き……。事件の陰で糸を張り巡らせる「蜘蛛」の正体とは?

実はこれまでも帯など部分的にデザインの協力はしていたのですが、今回版元のご意向を受け、愛蔵版既刊のデザインをベースに展開。既刊のタイトルをトレースして文字の傾け方やタイトルの立体具合などを研究し、デザインを組み立てています。
タイトルや帯の文字色には、桜にちなんでピンクをセレクト。表紙の刷り色、別丁扉の用紙も、これに合わせてピンクとなっています。
愛蔵版の特徴の一つは、妖怪の絵姿の小口への印刷。テスト印刷で絡新婦の最適な見せ方を探り、採用案を決定。美しい漆黒の一冊が完成しました。