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革命キッズ

中路啓太 (光文社)

装画は西川真以子さん。
元革命戦士・天野は仇敵への復讐のため、政治活動の再開を決意。次期総理を狙う政治家、残虐非道な大物フィクサー、政権打倒を目指す学生たち……。さまざまな思惑が入り乱れる中、生き残るのはどいつだ?!

今までの中路作品のイメージとは違うものとし、青春感・昭和感のある装幀にしたい、というオーダー。いかに泥臭さをかっこよく演出するか、というところに注力。
「学生たちの反体制運動」というところからヒントを得て、立て看板やアジテーションのビラを「破く」動きを中心に据えた構図を検討。
破れた向こうに見える光景は、敵に向かって突撃する学生たちの姿を、途中で倒れた人の目線で描いたものに。西川さんからアイディアを出していただきました。
すべて手書きのゲバ文字の中、タイトルと著者名だけにフォントを使うことで、画面からポップアップする効果を狙いました。
ゲバ文字の褪せたような色設定が、レトロな時代感を醸し出しています。帯に使う色味も極力絞ってカバーにそろえることで、トーンを合わせました。