ジャンル|ミステリー・サスペンス・写真/コラージュ・ホラー

骨灰

冲方丁 (KADOKAWA)

おれたちみんな、死者の上で生活しているんだ。
再開発中の渋谷の地下建設現場に隠された謎の穴。その奥に鎖で繋がれていた老人を解放した男の周辺で、次々と異変が起こり始め──。

硬派なモダンホラーらしさとエンタメらしさの同居した装幀にしたい、というオーダー。主人公たちを狂わせる「穴」と、怨念を象徴する「足跡」をモチーフとすることに。リアリティとエンタメ感を両立させるため、写真での構成。
穴のある渋谷の風景を、吹き出した灰と足跡が蹂躙するビジュアルが、不気味さと恐ろしさを感じさせます。
タイトルは、画面全体を使って大きく配置する形に。文字のところどころが灰になって崩れたかのように欠けており、眺めているとじわじわと恐怖が迫ってきます。
帯は4色長帯。中央にタイトルを配置することを前提に、レイアウトを検討しました。
目次や扉など、本文付き物のレイアウトも担当。カバーのビジュアルを本文デザインにも流用しています。