ジャンル|イラスト・ミステリー・サスペンス・歴史・ハードボイルド・ノワール

黒き微睡みの囚人

ラヴィ・ティドハー 著、押野慎吾 訳 (竹書房)

装画はKAKUTOさん。
アウシュヴィッツに収容されているユダヤ人作家の夢の中では、総統の地位から追い落とされたヒトラーが亡命したロンドンで私立探偵になっていた……という奇想天外な歴史改変ノワール。髭のないヒトラーをメインに、パルプ小説の雰囲気漂う絵を描いていただきたく、装画はKAKUTOさんにご依頼。ロンドンのダウンタウンの雑踏(と追手?)を背景に佇むヒトラーを見事に描いていただきました。
デザイン的にも、パルプ小説を強く意識。特に原題は、実際のパルプ小説に使われているものに似た書体を探し、そちらを採用。一方日本語タイトルはあえて原題とフォントを揃えず、現代的で洗練された印象に。そうすることで、格調も感じられるデザインとなりました。
本作は帯のデザインにもこだわりが。「帯のキャッチふたつが、それぞれ別の世界を表しているとわかるようにデザインしてほしい」というオーダーには、キャッチをひっくり返すことで対応しています。