2020年3月、神戸市の精神科病院の看護師らが、患者虐待の罪で逮捕された。隠蔽体質の病院組織、変われない日本の精神医療、スタッフ間の同調圧力……差別と虐待の負の連鎖を引き起こした数々の問題に迫るルポルタージュ。

タイポグラフィを中心としつつ、黴のビジュアルを使用したカバーに。業界、組織、そこで働く人たちに連鎖する負の要素、蝕まれていく感覚をタイトルの「黴」になぞらえました。生理的な気持ち悪さを感じないよう、細心の注意を払ってリアルさの程度や色味を調整しています。
本文フォーマットの作成、目次や扉、年表などの付き物デザインも担当。読者層を考え、すっきりとした読みやすさを強く意識しました。
カバーでも使用した、病院の壁を意識したコンクリートのようなテクスチャは、本文デザインにも採用。