ジャンル|イラスト・ミステリー・サスペンス

まず良識をみじん切りにします

浅倉秋成 (光文社)

装画はタケウマさん。

絶望と現実を隔てているのは、こんなにも薄い「膜」なのだ
自力でデスゲームを開こうとする男、異常に長い行列の行方、チームを裏切ったプロ野球選手……著者独特の世界観を体現した、シュールでコミカルな作品集。

タイトルに触発され、「良識」を体現するもの、日ごろ犯しがたいルールやモラルが投影されたものがみじん切りにされる=破壊される装画とするのはどうか、とご提案。信号機や道路標識、六法全書などの「良識」の象徴のようなモチーフがバラバラになっているさまを描いていただきました。
タイトルがレシピを想起させるものなので、その印象を投影して比較的無機質かつ硬質な雰囲気でまとめ、作品が持つシュールさを前面に押し出すデザインに。装画の性質も鑑み、文字要素を深く絡めすぎず、明快に分かりやすく見せています。
目次や扉など本文付き物のデザインも担当。各所、レシピを意識したデザインとしました。